会長 遠藤 敏朗 | 私たちはどう生きるか・・・ |
小学生の登下校の見守り活動に毎日参加している先輩T先生がいます。T先生は、4月になるとそわそわされます。ご自身の地区教育会で、1年生の生活支援ボランティアを約一か月されるからです。雨が降った時は大忙しだそうです。担任の先生と一緒に長靴・傘の始末などのお世話をした後、教室で学習できるように準備するのを支援されます。子どもたちが自分でできるように子どもに寄り添いながら、かつての教員仲間とともに、日々、活動されているそうです。退職してから、10年以上になるそうです。現在、73歳・・・後継者を募りながら、この仕事はまだまだ続けるそうです。
大先輩のM先生は、「放課後子ども教室」に20年近く関わっておられます。校区内のS小学校で、子どもたちの放課後の学びをサポートされています。M先生曰く、「学習に大きな遅れのある子は、寄り添い、応援して褒めて粘り強く見守っていくとどんどん学習に集中してくる」ということを話されていました。また、「放課後子ども教室では、どの子もありのままの姿を見せて、自分のおじいさんのように接してくれる」と嬉しそうに語っておられました。もうすぐ、85歳・・・「まだまだ子どもから学ぶことが多い」と会うたびに話されています。
お二人の先輩から共通して学ぶことを3つにまとめてみました。1つ目は、一人一人の子どもの成長に寄り添った支援活動・・・長年の教育に携わったキャリアが生きています。年齢や個人差に応じた関わり方ができることです。2つ目は、地域のおじいちゃんとして、子どもたちをしなやかな目で見守っていること・・・親でもなく教師でもない地域住民の立ち位置(ナナメの関係)で、子どもを守り育てているということです。そして、3つ目は、未来を切り拓く子どもを守り育てる当事者意識を強く持って、今なお、日々成長し続けていること・・・いくつになっても成長するということを実践されているということです。私も先輩の生き方に学びながら、自分のキャリアを生かしながら、これからどう生きていくかをしっかり考えて、実践していきたいと思っています。
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さて、この度、小野会長から引き継いで、会長職を引き受けさせていただきました。キャリアも能力もない私ができるのだろうかと不安でいっぱいですが、会員の皆様にアドバイスしていただきながら、自分にできることを考えて、実践していきたいと思っています。
「私たちはどう生きるか」・・・VUCAな時代が到来しています。過去に学び、今を見つめ、未来を考えながら、私たちの松山市教育会を一緒に、一歩ずつ、確かに、前に進めていきませんか?