会長 遠藤 敏朗 | 学校にYellを・・・
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最近、中学校の公開授業を参観しました。どの授業も「ノート+鉛筆+黒板」から、「タブレット&パソコン+モニター」が主流でした。ロイロノートというソフトを使って、モニターを黒板代わりに使うという光景が当たり前・・・。瞬時に子どもたちが作成したノートをみんなで共有できるシステムは、黒板で子どもたちの考えや意見をチョークでまとめていた時代の私には驚きの光景でした。そういえば、昨年お盆に遊びにきた小学校3年の孫は、夏休みの課題もタブレットから提出していましたのを思い出しました。デジタル対応力は教師の基礎的な資質のようです。
さて、私が気になるのは、学校の中身も大きく変わってしまったのか?・・・ということです。毎年、地元小学校を訪れる機会があります。授業や学校生活を参観したり、校長先生に話を伺ったりすると、私たちが経験した「先生と子どもたちが創り上げていく教室の光景」が大切にされていました。ほっとしたと同時に、こうした光景はこれからも変わってほしくないと思いました。
実は、この当たり前の日本の学校の姿が、海外から注目されているのをご存じでしょうか?
映画「小学校~それは小さな社会~」(山崎エマ監督)…昨年度アカデミー賞、短編ドキュメンタリー部門にノミネートされた文部科学省選定作品です。「6歳児は世界のどこも同じようだけれど、12歳になる頃には日本の子どもは“日本人”になっている。」・・・コロナ禍の2021年、東京都内の公立小学校で、1年生と6年生の日常を追い続けることで子どもの成長、それを見守る先生の温かいまなざしを描いています。当たり前のように集団の中で子どもたちが成長している日本の学校の姿ですが、映画館で観ると何度も胸が熱くなりました。そして、思わず、「頑張れ、先生!」と心の中で叫びたくなりました。
今、学校は、子どもたちの力を最大限に引き出すためのGIGAスクール構想を充実させながら、「先生たちと子どもたちで創り出す学校づくり」に保護者と地域の人々が一緒に関わっていくコミュニティ・スクールをすべての学校で進めていく時代となりました。
松山市も本格的に実施されます。すでに、実践している支部もありますが、学校をサポートするために、そして学校と地域をつなぐために、いよいよ教育会、長年学校教育を支えてきた教員OB の出番です!現職の先生方と保護者や地域の方との対話や熟議を積み重ねながら、学校にYellを送り続けていく・・・私たち松山市教育会の底力を発揮してみませんか?